仙台徳洲看護専門学校 卒業式
3回生46人晴れの門出
グループ病院に18人就職
仙台徳洲看護専門学校(宮城県)は3月6日、同校の講堂で2014年度の卒業式を行った。晴れの日を迎えたのは3回生46人。式では、仲間との別れに涙を拭う姿や、握手を交わし笑顔で卒業の喜びを分かち合う姿が見られ、それぞれが次のステージに向け決意を新たにしていた。46人のうち、徳洲会グループ病院には18人が入職する。
↑緊張の表情で卒業証書を受け取る学生(右は菊池校長)
式は午後1時半にスタート。
校歌斉唱後、菊池玲子校長が壇上で一人ひとりに卒業証書を渡した。
卒業を祝福するとともに、交通事故や血液増多症と何度も危機を乗り越え、現在はボランティア活動や文化活動に取り組んでいる竹村和夫さんの言葉を用いてチャレンジ精神をもつことの大切さを強調した。
最後に、一人ひとりが生命の尊厳と人権の尊重をベースに、徳洲会の理念を継承することと専門職業人として日々研鑽することに期待を寄せた。
来賓による祝辞では、同校の運営母体である医療法人徳洲会の佐藤耕造・専務理事をはじめ、仙台徳洲会病院の尾形公彦・院長代行、宮城県看護協会の石井幹子副会長、一般社団法人徳洲会の遊佐千鶴・常務理事の4人が登壇。
お祝いの言葉を贈るとともに、さらなる成長、飛躍を望んだ。
↑答辞を読み上げる須貝さん。思い出や感謝の気持ち、新たな決意を言葉に込めた
佐藤・専務理事は、徳洲会グループの原点や国内外での活動状況、掲げる理念などを説明した後、故・平澤興・京都大学元総長の著書『生きよう今日も喜んで』を紹介。
「情熱、独創、実行のどれかひとつでも欠ければ仕事をしているとは言えません。ライセンスをもったプロとして、胸に刻んでほしいと思います」
と激励した。
尾形・院長代行は、進展する超少子高齢社会で看護師が果たす役割は大きいとして
「これからいろいろな課題が出てくると思いますが、1日1日をクリアしてさらに前進してください」
と締めくくった。
石井副会長は、佃祥子会長のメッセージを代読した。
遊佐・常務理事は、古代ギリシャの哲学者・アリストテレスの著書を紹介し、思いを伝える大切さを指摘。
①ロゴス(論理性)
②パトス(情熱)
③エートス(信頼性)
の3要素を感じた時に人は納得、感動し、信頼を寄せるとして
「これらを意識して話すことで患者さんや職場の仲間が喜んでくれるはずです」
と説明した。
また「社会に出れば教科書はなく、最後は自分次第」と強調し、どんなことにも恐れず貪欲に挑むことを呼びかけた。
来賓紹介、記念品贈呈の後、在校生を代表して高橋綾香さんが送辞、卒業生を代表して須貝楓香さんが答辞を読み上げた。
↑いろいろな思いがこみ上げ涙を拭う学生
須貝さんは、入学当時からこれまでの出来事や自身の思いを回顧。
白衣を初めて着た時の感動や、初の実習で病棟を歩いた時の緊張、終末期の患者さんから教わったこと、国家試験を控え大きな不安に駆られたことなど、さまざまなエピソードを披露した。
そのうえで、患者さんや実習先の事業者、恩師、家族、仲間に謝意を表し
「かかわってきたすべての方々の温かい思いに応えられるよう、この道を進んでいきます」
と誓った。
この日は、来賓として講師や鈴木俊子前校長、実習の受け入れ先となった仙台市内の病院関係者や、新庄徳洲会病院の成田政彦事務長、庄内余目病院の緑川律子・看護部長、山形徳洲会病院関係者らが列席。
卒業生と握手を交わすなど喜びを分かち合った。
卒業生46人の進路は就職45人、進学・編入1人。
徳洲会グループの病院には仙台徳洲会病院の12人をはじめ、千葉西総合病院、東京西徳洲会病院、湘南藤沢徳洲会病院、山形徳洲会病院、庄内余目病院、宇治徳洲会病院に各1人が入職する予定。
仲間に支えられた3年間
酒井恒さん(就職先:庄内余目病院)
つらいこともたくさんありましたが、仲間に支えられ卒業できました。患者さんに思いを寄せられる看護師が目標です。
海外の医療支援にも興味
針生麻衣さん(就職先:東京西徳洲会病院)
命をかけてさまざまなことを教えてくださった患者さんの気持ちに応えるためにも、頑張ります。海外での医療支援活動にも関心があります。
もっと詳しい内容や記事の続きは【徳洲新聞ニュースダイジェスト】からご覧ください。