徳洲新聞2025年(令和7年)6/2月曜日 NO.1494より
詳細は「徳洲新聞ニュースダイジェスト」をご覧ください。
東京西徳洲会病院は脳MRI(磁気共鳴画像診断)で撮像した画像をAI(人工知能)で解析し、海馬の体積を測定する検査を開始した。海馬は認知機能の低下に先行し30代から萎縮が始まるとされる一方、生活習慣を改善することによって体積が増加することもわかっている。同検査は海馬体積の変化をとらえ、行動変容を促すことで認知症予防につなげるのが目的。人間ドックの脳MRI検査や、脳ドックのオプション検査として実施している。
同院の板垣伸一・放射線科副技師長は「海馬は、とくに有酸素運動を行うことで増加するという報告があります。健康な時から、認知機能低下の先行指標として定期的に海馬体積を把握し、生活習慣の見直しを行うことで、認知症予防に役立てていただければと考えています」と検査開始の狙いを話す。
同検査は東北大学加齢医学研究所発のCogSmart社が手がける「BrainSuite」というサービス。脳MRI画像を専用のサイトにアップすることで、同社独自のAIが短時間で解析を行い、医療機関側が解析結果レポートを受け取る仕組みだ。「海馬測定に必要な画像を得るための追加撮影時間は3分程度と負担は少ないです」(板垣・副技師長)。

「認知症予防にお役立てください」と
板垣・副技師長(左)、今西師長

AI解析結果レポートのイメージ
半月で300件もの申し込み
レポートには海馬体積のほか海馬占有率(頭蓋内の容積に対して海馬が占める割合)や、生活習慣を改善した場合と改善しなかった場合の10年後までの影響などが記載。健康管理センターの今西裕幸・看護師長兼副センター長は「予想を上回る反響で予約が殺到し、開始から半月で300件もの申し込みがありました。将来的に認知機能の低下が心配な方は、ぜひ生活習慣改善の動機付けとして活用してください」とアピールしている。
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徳洲新聞2025年(令和7年)6/2月曜日 NO.1494より
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