徳洲新聞2025年(令和7年)6/23月曜日 NO.1497より
詳細は「徳洲新聞ニュースダイジェスト」をご覧ください。
一般社団法人徳洲会は7月12日から2日間、東京国際フォーラムで第2回Tokushukai Robotic Seminar(TROS)を開催する。同セミナーはロボット手術を主題とする学術集会で、大学病院をはじめ第一線で活躍する徳洲会グループ内外のエキスパートらが登壇。第1回に続き武蔵野徳洲会病院(東京都)の桶川隆嗣院長が会長を務める。「つなぐ技術、ひらく未来」をテーマに掲げ、今回は泌尿器科に加え心臓血管外科、消化器外科、呼吸器外科、婦人科の各領域の演題をプログラムに盛り込み、領域横断的な企画も実施。知見の共有や交流を図ることで技術や安全性の向上を後押しし患者さんへの貢献を目指す。
7月12日から東京国際フォーラム
徳洲会は患者さんにできるだけ負担が少なく、精度の高い医療を提供するため、手術支援ロボットを積極的に導入している。導入施設は6月時点で27病院・計32台に上る(表)。
桶川院長は「セミナーのテーマを『つなぐ技術、ひらく未来』としました。技術と技術、人と人、世代と世代、そして診療科と診療科をつなぐことで、新しい医療の扉を開くという願いを込めています。ロボット技術の進化が著しい今こそ、各手術支援ロボットの特性を正しく理解し、的確に運用できる術者の育成が極めて重要です。そのためには現場で実際に手術を行う医師の経験やノウハウを、若い世代に確実に継承していくことが不可欠です」と力を込める。続けて「本セミナーを通じて全国の徳洲会病院のロボット手術の質と安全性が一層高まり、グループ全体の医療水準の底上げにつながることを期待しています」と抱負を語る。


セミナーで会長を務める桶川・武蔵野徳洲会病院院長

第2回TROSの開催告知ポスター
現在、参加申し込みを受け付けている(QRコード)。参加費は無料。グループ内外の医師に加え、研修医、看護師、コメディカル、医学生の参加も募っている。会場&WEBのハイブリッド形式で開催する。医療法人徳洲会の大橋壯樹・副理事長(名古屋徳洲会総合病院総長)が実行委員長、乘富智明・常務理事(福岡徳洲会病院院長)が企画委員長を務める。
桶川院長は「医療法人徳洲会におけるロボット手術の現状と今後」と題し会長講演を行う。また特別講演として、東京女子医科大学呼吸器外科学講座の神崎正人教授が「ロボット手術による呼吸器外科医の育成」、弘前大学大学院医学研究科泌尿器科学講座の畠山真吾教授が「泌尿器科ロボット手術の光と闇」、東京大学大学院医学系研究科疾患生命工学センターの原田香奈子教授が「未来の手術支援ロボットにむけた医工連携」、神戸大学大学院医学研究科腎泌尿器科学分野の山口雷藏・客員教授が「ロボット支援手術の将来 (通信やA Iと共に)」、湘南鎌倉総合病院(神奈川県)腎移植・ロボット手術センターの田邉一成センター長が「ロボット支援下同種生体腎移植術の現状」をテーマに登壇する。
人的ネットワーク強化し 施設間の技術連携を深化
セミナーの企画委員として泌尿器科部門は桶川院長、心臓血管外科部門は中村喜次・千葉西総合病院副院長兼心臓血管外科主任部長、消化器外科部門は内間恭武・中部徳洲会病院(沖縄県)消化器外科部長、呼吸器外科部門は深井隆太・湘南鎌倉病院呼吸器外科主任部長、婦人科部門は松浦拓人・東京西徳洲会病院婦人科部長の5人を選出し、プログラムを練った。
シンポジウムは1~6まで企画。いずれも4~6人の演者が発表する。1は心臓血管外科で「ロボット心臓手術の現状、変化、進歩」がテーマ。2は婦人科で「ロボット骨盤リンパ節郭清~診療科間・機種間の違い~」、3は消化器外科で「消化器外科領域(大腸癌)のロボット手術の新機種を含めた現況と願望」、4は呼吸器外科で「前縦隔腫瘍に対するロボット支援下手術~アプローチと手技~」、5は「医療の効率化と医療安全」、6は「ロボット支援下肺癌手術~肺門処理の手順とリンパ節郭清~」。5は領域横断企画とし、「医師の働き方改革」や医療DX、医療訴訟などを扱う。ディベートやポスターセッション、手術支援ロボットの展示も行う。

最新機種のダヴィンチ5

初の国産手術支援ロボットhinotori

術者に力覚をフィードバックするのが特徴のサロア
「各専門領域のトピックスに加え診療科を超えて共通の課題や知見を議論する“領域横断的”なセッションを数多く組み込みました。ロボット手術が単一の診療領域にとどまらず、外科医療全体にまたがる包括的な技術として確立されつつあることをふまえた構成です」と桶川院長はプログラムの狙いを明かす。
またセミナーに参加することで、知識のアップデートやスキルアップなど研鑽を積めると同時に、外部の優れた人材との貴重な交流の機会も得られる。
「徳洲会全体の人的ネットワークの強化や施設間の技術連携の深化にも資するものであり、徳洲会のさらなる発展の基盤となるものです。本セミナーが単なる講演会にとどまらず、領域横断的な知見の共有、次世代外科医の育成、そして全国の医療機関同士の連携強化を促す場となることを心より願っています。多くの方々にご参加いただき、ともに学び、語り合い、未来を切り拓く契機としていただければ幸いです」と積極的な参加を呼びかけている。

参加申し込みはQRコードから
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徳洲新聞2025年(令和7年)6/23月曜日 NO.1497より
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