徳洲会グループの医師・看護師の募集、求人、転職、復職の専門サイト「徳洲会人材センター」からのお知らせです。
徳洲新聞2022年(令和4年)1/4月曜日 NO.1320より
詳細は「徳洲新聞ニュースダイジェスト」をご覧ください。
徳洲会創設の精神は創設者である徳田虎雄・医療法人徳洲会名誉理事長の幼少時の原体験にある。鹿児島県の離島、故郷の徳之島で、夜間に発病した幼い弟を医師に診てもらえず、亡くしてしまった悲しみ、恐怖、怒りが“生命だけは平等だ”の理念を産み落とした。
徳洲会グループは1973年の創立後、本土の都市部に次々と病院を開設し、医療スタッフなどを確保したうえで医療過疎の離島・へき地に病院をつくり、強力にサポート。安富祖久明・一般社団法人徳洲会(社徳)理事長は「私たち徳洲会職員は、つねに離島・へき地を念頭に置き、医療・介護・福祉サービスを提供します。これは『いつでも、どこでも、誰でもが最善の医療を受けられる社会』の実現を目指す徳洲会の原点、創設者の精神が生き続けているからです」と強調している。
徳洲会はグループのスケールメリットを生かし、主に都市部の病院から離島・へき地の病院に、短期・長期にわたり専門医や指導医クラスの医師を絶え間なく派遣。一方、初期研修医や専攻医が総合的な診療能力を習得するために、離島・へき地の病院で研修を行うなど、都市部と離島・へき地の病院は相補的な関係を構築している。
2021年は新型コロナウイルスが猛威を振るったが、社徳は緊急事態宣言発令地域の業務に関係する職員の往来を一律禁止せず、感染対策を徹底し、必要に応じ当該職員の検査を積極的に実施したうえで継続した(初期研修医や専攻医の研修も同様)。
また、医師応援に関し社徳は、徳洲会グループオフィシャルサイト内に「グループ内医師応援サイト」を開設。これにより「困っている病院があれば応援に行きたい」という意欲ある医師が、手軽に情報収集でき、自主的に応援にかかわることを可能とした。
24年4月には「医師の働き方改革」が始まる。これは離島・へき地病院でも例外ではなく、今後、多職種へのタスクシフト(業務移管)に加え、社徳は応援業務のさらなる推進を図る見込みだ。
新築移転を続々と計画
24年12月竣工予定の徳之島病院のイメージ
人口減少が続く離島・へき地にも、これまで徳洲会は都市部と変わらない医療を提供するために、最新設備を備えた病院を次々に開設。現在は離島に10病院、へき地に9病院を運営している。17年12月には鹿児島県の離島で初めて沖永良部徳洲会病院が新築移転を果たした。今後は22年4月に館山病院(千葉県)、24年4月に喜界徳洲会病院(鹿児島県)、同12月に徳之島徳洲会病院(同)が新病院を竣工予定だ。
館山病院は20年7月15日、新築移転に向け地鎮祭を挙行。新病院は①中規模、地域密着型、ケアミックスの病院とし機動力を発揮、②リハビリテーションを核とし急性期・回復期・慢性期の診療体制を整え、外科系診療科の手術対応を強化、③災害対応できる病院、④在宅医療や介護との関係強化、⑤優秀な人材の採用と地域の人材育成に貢献――がコンセプトだ。
喜界病院は島内唯一の病院として、住み慣れた島で最期まで暮らすことができる病院を目指す。そのため①命の誕生から看取りまで島内で完結できる、②島内の災害拠点病院を目指す、③行政や多施設と連携し、喜界島の医療・介護の中心的な役割を担う――などを目標に挙げている。
徳之島は日本有数の多産の島であり、徳之島病院は島内唯一の分娩(ぶんべん)施設として年間約180件の分娩を行っている。新病院では①地域の中核病院、②地域密着型病院、③健康寿命を延ばす病院――が三本柱。将来は島内に医療系学校を創設し、高校卒業後も島内で進学できる環境づくりに尽力していく考えだ。
離島・へき地の新築移転では庄内余目病院(山形県)、日高徳洲会病院(北海道)、与論徳洲会病院(鹿児島県)も動き出している。
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