札幌南徳洲会病院 看護部ブログ「看護部長のビタミンブログ」より
寄り添う朝
こんにちは。
やさしさビタミンブログの工藤昭子です。
週に2,3回朝の院内をラウンドしています。
目的は夜勤者を労うことなんですが、ときどき私の方が労われることもあり、そして小さな幸せを感じる時間でもあるのです。
先日は障害者病棟でこんな光景がありました。
ナースステーションのそばに、認知症の方と一緒に過ごす場所があるのですが、そこに副主任さんと患者さんが寄り添って座っていました。
朝というのは勤務者も少ないですし、やることがたくさんあります。
一般的な病棟だと「座ってないでこっちの仕事やって!」といわれるような光景ですが、ここのスタッフは認知症ケアを大事にしているので「今そこに座っていることが、なにより大事な仕事」という風に共通理解されているのです。
つまり
認知症の方に寄り添うケア > ルーティン仕事 ってことです。
ナースコールが鳴ってばたばた走っているスタッフがいても「大丈夫、あなたはそこでその方のそばにいることが今一番重要なミッション」と認識されているってことです。
もちろんものごとの重要度は刻々と変化していきます。
命に係わるようなことが別なところで起きていれば、優先度は当然変わっていくものです。
けれども、今は、この方のそばでその世界に一緒に入ることが優先される、そう私たちは判断したよ。っていうこと。
こんな文章で伝わっているでしょうか?
朝いちばんでこの光景を見られる。
なんて幸せな朝でしょうか。スタッフに感謝です。
今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
珈琲でも運んであげたいね。
「看護部長のビタミンブログ」2022年10月31日